2022年度(1組~4組)、2023年度(1組~3組)、2024年度(1組~3組)までの中学2年生の探究学習では廃棄寸前のデニムのアップサイクルした製作に取り組みました。素材は東京の株式会社ヤマサワプレスの代表取締役の山澤亮治さんから無償で提供していただき、毎回のテーマを決め、それに基づいたグループごとの作品を製作し、発表しました。
山澤さんは、素材の提供だけでなく、構想、製作、発表、リフレクションまでの一貫をずっと生徒に寄り添い、アドバイスをして下さいました。生徒の発想を尊重し、それをどのように形にしていけばよいか、具体的に教えていただきました。デニムにアクリル絵の具でペイントしたり、袖を別の衣服から切り抜いてデニムと合体させたり、デニムをひっくり返したり、など既存の形にとらわれない思考を生徒に表現方法として教えていただきました。
探究学習とは、「日常生活や社会の中にある問題について、その本質を自ら探り、真の姿を見究めようとする学習のこと」、と定義付けされています。また、主体的、対話的な深い学びを実現し、人生を生き抜くために必要な学びとして重視されています。
この学習は、家庭科領域内の製作に重きを置いた学習とは全く違い、課題を考え、ゴールまでの形を構想していくプロセスが重要なのです。グループで考え、グループで協働し、誰かが休むようなことあれば皆でフォローし、決して仲良しではないグループ編成で1人1人がその場でどのようにしたら円滑でミッションに取り組めるか、そのグループの数ほどに違う悩みなどを抱えながら、ゴールに前進していきました。社会に出た時には決して仲良しグループでいつまでも同じ職場で仕事をすることは皆無です。悩み、考える学習こそ生徒達の成長がよく見えてきます。
今回の柿田川GDCでは、1期生~3期生までのミックスメンバーでモデル、裏方の募集をしました。私と生徒で1月から何度も打ち合わせをし、当日を迎えました。今回は司会の方、ミキサーの方、イベント運営のお仕事の方、様々なプロの方と1日ご一緒させていただきました。当日はファッションショーのステージ設営、ショー、片付け、その後別館オアシスでは今年度24グループの展示も生徒と作り上げました。数日前の事ですが、1時間ごとの動きが夢に出てくるくらい緊張もし、充実した1日だったと思っています。生徒は驚くほどモデル、裏方が大活躍しました。
また、東京から山澤亮治さんもかけつけていただき、ランウェイを見ていただきました。「生徒みんな素敵ですね!」と大絶賛をされていました。生徒達も大喜びです。
生徒の表情を思い出すと目頭が熱くなります。生き生きとしていました。新たな発見を沢山見ました。この学習の答えは1つではありません。各自が今後もどんな課題を見つけ、どんな解決があるのか、人生と同じように考えて前進していって欲しいと思います。
この3期の活動にあたり、株式会社ヤマサワプレスの山澤亮治さんはじめ、柿田川GDCのショーの機会を作って下さった大東紡エステート株式会社専務取締役西島俊則さん、株式会社シードの尾上空さん、その他携わっていただいたショーの企画の方々、本校先生方、励ましてくださった保護者の皆様、に感謝を申し上げます。有難うございました。
この取り組みの成果として様々な所で生徒達の展示をしました。
- 2022年4月27日~29日:東京ビッグサイト
- 2024年5月30日~6月2日:富士宮イオン
- 2025年3月23日~28日:柿田川サントムーン別館1階オアシス
- 2023年7月5日:NHK関東甲信越お昼番組「ひるまえほっと」に山澤さん特集の中で担当教師ビデオ出演
- 2023年度静岡県SDGsアワード学校の部:中学の部で優秀賞
以上です。有難うございました。以下は柿田川サントムーンショーと展示の画像を掲載させていただきました。是非ご覧ください。展示は3/28㈮まで飾っています。
<3/22㈯スケジュール>
- 3/22㈯は正午にSBSラジオ公開放送に7名が出演しました。希望者です。リハーサルで練習し、本番では自分の役割やショーへの思いを話していました。
- 13:30~14:00:モデルのリハーサル、その後衣装に着替える。
- 14:30~ランウェイ①
- 15:30~ランウェイ②
- その後、展示ボランティアは別館オアシス1階のスペースに今年度の24グループの作品展示をする(トルソー10体、壁に引っかけて展示、壁に画像を貼る)。